「勉強しなさい」と言わなくても、子どもが自発的に勉強してくれたらとても助かりますよね。
毎日歯磨きするのと同じように学習を習慣化してもらうためにはどうしたらよいのでしょう。
結論をいうと、学習の習慣化は
- 学習環境を作る
- 1日1分からはじめる
- 親のサポート
以上の3つがポイントになります。
今日からすぐに実践できる習慣化のコツを紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
子どもの学習が習慣化しない原因と対策
子どもの学習が習慣化しない原因は、家庭ごとの生活習慣や環境、子どもの性格、親との相性などさまざまです。
それぞれ具体的に説明します。
勉強が楽しくない
勉強が楽しくないと感じる理由には
- 勉強する理由がわからないから
- 強制されるから
- 勉強しても成果が感じられないから
などがあります。
これらの問題を解決するため、子どもには学校の勉強が日常生活とつながっていることに気づいてもらう必要があります。
例えば算数なら、お菓子を4人で分ける時、一人にいくつずつ配ればいいのかを考えさせてみる。
国語なら、もし自分が登場人物と同じ状況だったらどう考えるだろうと想像させてみる。
他にも、世界の国の歴史を知っていれば、ニュースで見る世界情勢が無味乾燥な情報ではなく、意味を持ったものとして映ります。
学習に興味を持つようになると、子どもは自ら勉強を進めていくようになります。
他にやりたいことがある
テレビやゲーム、スポーツや友達との遊び…子どもには誘惑がたくさんあります。
終わりを決めずに過ごしていると、だらだら過ごしてしまいがちです。
対策としては、今日の学習を終えてからゲームをする、友達と遊ぶなど、やりたいことと勉強をセットにします。
また、食事や入浴など日常生活とセットにすることも有効です。
夕食前、入浴前に学習するなど時間を決めるのもいいですね。
押し付けるのではなく、子どもと話し合ってルールを決めましょう。
時間がない
遊びに習い事、毎日のスケジュールがいっぱいで勉強する時間がない!という子もいます。
ですが、勉強は時間があるからするものではなく、自分で時間を作って進めていくものです。
無理をすると続かないので、今までの生活リズムをくずさずに学習時間を作れるよう子どもと考えてみましょう。
例えば、朝早く起きれる子なら起きてすぐの時間を活用したり、夕食前に5分だけ勉強してみるなど少しでもいいので習慣化のきっかけを作ることが重要です。
親のサポートの欠如
仕事が忙しい、兄弟の世話がある…など家庭環境はさまざまです。
なかなか子どもに関われる時間がない状況だという方も多いかもしれません。
しかし、親のサポートは子どもの学習習慣をつける上で欠かせません。
親のサポート例
- 学習場所・時間など約束事を話し合って決める
- 決めた約束事を曲げない
- 学習中は家族もテレビやネットを見ない
- わからない所を一緒に考える
- 子どもの今の学習内容を把握しておく
学習習慣がつくには時間がかかるので、親も粘り強くサポートを続ける必要があります。
子どもの学習を習慣化するコツ5つ
ここでは、子どもの学習を習慣化するためのコツを5つご紹介します。
- すぐに取り組める環境をつくる
- 子どもが興味を持つ学習ツールを準備する
- 「1日1分」から始める
- スキマ時間を使う
- 記録をつける
それぞれ解説します。
すぐに取り組める環境をつくる
たとえば、本を読もうと思ったとき、となりの部屋に取りにいかなければいけないと億劫になってしまいます。
その点、手元に本があればすぐ読めますよね。
同じように、学習する場所を固定し、教材や文房具などをワンセットにして置いておき、学習しようと思ったときにすぐ取り組めるようにしましょう。
やろうと思ってから学習を始めるまでの時間が早ければ早いほど集中しやすくなります。
子どもが興味を持つ学習ツールを準備する
子どもが使いやすい学習ツールを準備しましょう。
ノート、ペンなどの基本的な道具だけでなく、インターネットやアプリを活用した学習コンテンツの活用も検討してみてください。
〈インターネット〉
https://happylilac.net/(小学生の主に漢字・計算問題をダウンロードできます)
〈アプリ〉
小学生手書き漢字ドリル1026(書いて覚える漢字練習アプリ)
トドさんすう(ゲーム感覚で算数を楽しめる)
「1日1分」から始める
いきなり30分や1時間も勉強させると、子どもは勉強に拒否反応を示します。
抵抗感を与えないよう、まずは1日1分から取り組ませてください。
行動心理学では勉強などの行動を習慣化するためには21日間かかるという「21日間の法則」があります。
21日間続ければ最初は意識的にしていた行動が無意識の行動になり、定着するというものです。
もちろん、学習習慣がついてきたら1分→5分→10分と少しずつ学習時間を伸ばしていきましょう。
スキマ時間を使う
たとえば、習い事までの移動中にアプリを使って学習させる、トイレにひらがな・漢字ポスターを貼ってみるなど少しでも勉強に意識を向けてもらう時間を作ってみましょう。
学習のきっかけを作ることが、勉強の習慣化につながります。
記録をつける
学習できた日はカレンダーにシールを貼る、カレンダーアプリにチェックを入れるなど、可視化できる記録をつけることで、「今日も目標を達成できた!」という成功体験につながります。
記録を見ることで「続ける」ことを意識できます。
子供の学習を習慣化するための親の関わり方
子どもの学習を習慣化するための親の関わり方5つをご紹介します。
- 子どもを「ほめる・認める」
- 子どもの話題をふやす
- 子どもと一緒に体験する
- ごほうびを用意する
- 明るく元気に接する
それぞれ解説していきます。
子どもを「ほめる・認める」
ほめられると「やる気ホルモン」と言われる「ドーパミン」が放出され、子どものやる気がアップします。
子どもが行動したときすぐに声をかけてあげることができればより効果的です。
学習してほめられ認められることで子どもは達成感を感じます。
この達成感の連続で脳に快を与えることが習慣化につながるのです。
「ほめる・認める」声かけの例
- 1分と言っていたのに3分できたね
- すぐに始めることができたね
- 昨日より上手に読めたね
- 〇日続いているね
子どもの話題をふやす
子どもの学習を他の家族と共有すれば、他の家族からの意見を聞いたりほめられたりする場面が増えるはずです。
ほめられた子どもは自己肯定感が高まり、学習に前向きに取り組めるようになります。
子どもと一緒に体験する
たとえば漢字検定、英語検定など子どもも大人も受験できる検定に一緒に取り組んで話題を共有するというのも効果的です。
目標を共有し一緒に学習する存在があることで、学習習慣が定着しやすくなります。
ごほうびを用意する
たとえば、学習してからおやつを渡すなど、学習の達成や目標達成に対するごほうびを用意することでモチベーションを高めます。
学習できたらごほうびを渡すという方法には賛否両論ありますが、効果が見えやすい、親がコントロールしやすいというメリットがあり子どもが小さいうちは特に有効です。
明るく元気に接する
自分の体調が悪かったり、機嫌が悪かったりすると子どもにあたってしまうことがあるかもしれません。
子どもが健康であることはもちろん、親も体調管理し、ストレスをためずに過ごすように心がけましょう。
親が明るく元気に子どもに接することで、余計な不安を感じることなく勉強に集中することができます。
子どもの学習を習慣化する意外なメリット
子どもの学習を習慣化することにデメリットはありません。
ここでは、子どもの学習を習慣化する意外なメリットをご紹介します。
自分に自信がつく
「続けることができている」「やればできる」という成功体験で自己肯定感が高まります。
自分に自信が持てると、勉強に限らずスポーツや習い事など、新しいことにチャレンジする意欲が養われます。
社会に出ても役立つ
どのような職業に就いてもスキルアップやキャリアアップには資格や技術を学び続けていかなければいけません。
学習習慣がない人には、試験直前に勉強して勉強が苦痛だと感じる人もいます。
子どものころから学習習慣を身につけている人は学習の楽しさを知っています。
また、「自分は継続して学習する能力がある」という成功体験があるので、自発的に効率よく学習を進めることができます。
子どもの学習を習慣化するために
子どもの学習を習慣化するためには、学習環境を整えたり、適切な声かけをするなど親のサポートが欠かせません。
本記事では、子どもの学習を習慣化する5つのコツと、習慣化を実現するための子どもとの関わり方をご紹介しました。
〈学習を習慣化するコツ5つ〉
- すぐに取り組める環境をつくる
- 子どもが興味を持つ学習ツールを準備する
- 「1日1分」から始める
- スキマ時間を使う
- 記録をつける
〈親の関わり方5つ〉
- 子どもを「ほめる・認める」
- 子どもの話題をふやす
- 子どもと一緒に体験する
- ごほうびを用意する
- 明るく元気に接する
学習の習慣化は学力の向上はもちろん、自己肯定感を高めて人間の幅を広げることができます。
ご紹介した習慣化のコツは、ご家庭ですぐに実践できるものです。
ぜひ生活に取り入れて子どもの学習の習慣化を成功させましょう。